ホラーゲームの骨格を、勉強クイズに転生させた話
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前作でホラーゲームを出した私が、次に出したのは中学理科のクイズゲームだった。2作目「これ、覚えてる?【中学理科】」の裏側を書いておく。
ジャンルが変わっても、骨格は変わらない
1作目「夜勤 - Night Shift -」を作ったとき、いちばん時間を食ったのはゲームの中身ではなく、その周辺だった。コードをどうモジュールに分けるか、どうやってビルドして実機に載せるか。恐怖演出そのものより、土台作りに苦労した記憶がある。
だから2作目を構想したとき、最初に決めたのは「この骨格をそのまま使う」ことだった。モジュール構成もビルド方式も1作目から流用する。廃校の暗闇や追跡者を剥がしてみると、残るのは「プレイヤーの状態を管理し、イベントで進行を制御する」という、ジャンルに依存しない骨格だった。ホラーと教育クイズ。見た目は正反対でも、プログラムの根っこは同じ形をしている。
おかげで制作期間は大幅に短くなった。1作目でつまずいた場所を、2作目では素通りできる。コード資産という言葉を、初めて体感として理解した。
落ちたら不正解、というルール
とはいえ、問題文を画面に出して選択肢ボタンを押させるだけでは、わざわざRobloxで遊ぶ意味がない。そこで「クイズ空中アスレチック」という形式にした。空中に浮かぶ足場を歩いていき、分岐で正解のレーンを選べば先へ進める。不正解のレーンを選ぶと、そのまま落下する。
頭で答えるクイズを、体で答えるアスレチックに変換したわけだ。落ちる瞬間の「あっ」という感覚には、ホラーで培った「驚かせる側」の経験が少しだけ活きている気がする。
モードは3つ用意した。気軽に遊べるランダム10問、収録問題をすべて歩き切る全問走破、周回勢のためのタイムアタック。短く遊ぶ人とやり込む人、両方に道を作っておく設計だ。
問題文は全部書き下ろす
問題は中学理科の30問からスタートした。数学・社会・国語・英語も各30問ずつ用意していて、すべてオリジナルの問題文で書いている。既存の問題集の丸写しはしない、と最初に決めた。教育系のコンテンツでいちばんやってはいけないのは、他人の問題をそのまま持ってくることだと思っているからだ。AIと一緒に下書きを作り、内容を確かめてから収録する。地味に時間のかかる工程だが、ここは省略しないことにしている。
審査がいちばんあっさり終わった
公開時には内容に関する審査質問票に答える必要がある。1作目はホラーだったので、恐怖表現の申告に神経を使った。今回は「暴力なし・恐怖なし・課金要素なし」を申告して、全年齢向けとして公開した。答えるべき項目の少なさに、拍子抜けしたくらいだ。
1作目で組んだ骨格が、そのまま2作目の速度になる。ゲーム制作は1本出して終わりではなく、2本目からが本番なのだと思う。次に別のジャンルへ転生させるときも、この骨格はまだ使えるはずだ。